【ゲキ×シネ】 SHIROH

天草四郎と島原の乱の史実をモチーフにした物語。今回はロックミュージカル。製作発表の紹介に『ジーザス・クライスト=スーパースター』の名前を見つけて妙に納得。宗教色の強い歌の大合唱に鳥肌&背筋ゾクゾクでした。

a0036755_23323335.jpgE!oshibaiによる劇団☆新感線公演の映像化です。ただの「舞台の記録」ではなく、熱が伝わってくる撮り方が面白い(ライヴ映像みたいな)。映画館で観てきました。


この作品、二人のSHIROHが好対照で良い。まず見た目からして

<青年の四郎>上川隆也(写真下) … 背高め、体格がっしり、顔かっこいい、声低い
<少年のシロー>中川晃教(写真上)…背低め、華奢な体つき、顔かわいい、声高い

と、対照的でキャラクター(役割)が分かりやすい。どちらも魅力的で。ゲキ×シネだからこそ間近で見ることが出来る表情も、それぞれ、青年(大人)の顔と少年(子供)の顔でありました。

四郎の、「自分は神の御子ではない」のに期待されるという苦悩が、シローに出会ってから「なぜ私じゃなかったんだ」という苦悩に変わっていくのがリアルで人間的。大人だからこその苦悩、という気がします。シローにはきっと気づくことはできないし気づかれたくない悩み。それが二人の亀裂につながっていったのかも。

他のキャストもそれぞれに魅力的で、特に女性陣はみんな別嬪さんでした。外見だけじゃなくその心意気といいますか。一人一人立場が違うので、見ているものは別々なんだけどね。あ、でも、寿庵だけは、髪型と衣装がもっさりしていてどうも魅力を感じることが出来ず、ラストの四郎との展開にかなり納得できませんでした(すいません)。「えー?なんでこの女の為に?ていうかラヴストーリーになっちゃうのー?」なんて。心の中で悶絶。

それと、群集。ゾクゾクしましたよー。

ただ、ストーリーとしては……宗教色が強くて、ラストについては違和感。違う結末はありえないのかなぁ?史実をもとにしているとはいえ、芝居としての逃げ道はいくらでもあると思うんで。まぁあまり都合いいのも興醒めだけど…。でも、私はキリスト教徒ではないので、この結末の良し悪しは判断できないなぁってのが正直なところです。


ところで。芝居はナマで観る面白さって絶対にあると思うけど、これだけ舞台の熱が伝わってきて、しかも細かい表情まで観れるならゲキ×シネいいじゃん!と改めて感じました。映像だと暗転が綺麗な闇になるのもドラマチックでいい。もちろん視点は限定されてしまうけど、その辺は“シネマ”として楽しめばいいし。


蛇足、というか勝手な解釈なんですが、四郎が神の声を失ったのは、声変わりなんじゃないかしら。ウィーン少年合唱団のように。天に通じる歌声は、中性的な声変わり前の男の子の声じゃなきゃ駄目な気がする。いや、だから無意味だと言いたいのではなくて、それがいつ起きるのか、どんな意味を持つのか、というところに物語があるのだと思ってます。


『SHIROH』映画館上映公式サイト(キャスト、あらすじなど有)
『SHIROH』製作発表(theater guide より)
『SHIROH』舞台稽古(theater guide より)


アカドクロのことも書こうと思っていたけどもう眠いのでまた今度。
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by marinji | 2005-09-15 00:20 | 芝居の日  

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