桜の森の満開の下
節電の影響か近所の桜並木に今年は照明無しでした。それがかえって夜桜の美しさ、というより怖さを際立たせていて、坂口安吾の「桜の森の満開の下」と、野田秀樹の(夢の遊眠社の)「贋作・桜の森の満開の下」と、中森明菜の「二人静」を思い出しました。
近所の桜はもう、散ってしまいましたが、部屋の中からなんとかDVDを発掘して「贋作・桜の森の満開の下」を見ました。久しぶり。毬谷友子の夜長姫、美しくて恐ろしくてでもキュートで可愛くて、やっぱりいいなぁ。今このタイミングで見る「贋作・桜の森の満開の下」は、また少し違った印象。うまく言葉にできないのだけど。「いやー、まいったまいった」って言葉が、今聞くと少し重く感じます。でも安吾はこれを戦争について言ったのだから、起きた出来事の重さはそう違わない気がするけど、受け止める側(自分側)の実感として。
当たり前だったことが、また当たり前になる日が来ることを、祈ります。
自分にとっての日常は、だいぶ戻りました。
by marinji | 2011-04-30 16:49 | 日々の徒然