だまし絵/宇宙博/ヴァロットン/ロンドンいろいろ

2014年9月に見た美術展等。

久しぶりの更新です。ロンドンからはだいぶ前に帰って来ていました。はい。で、9月はロンドンに行った月でして、日本ではあまり見ることができなかったので、ロンドンで行くことができた美術館・博物館の感想も書いてみます。まずは日本で見たものから。


だまし絵Ⅱ 進化するだまし絵 (2014/8/9-10/5、Bunkamuraザ・ミュージアム)

Bunkamura25周年特別企画とのこと。ポスター、チラシがアルチンボルトだったので古典的なだまし絵が中心かと思っていたのですが、現代アートの方が多かったですね。どちらもそれぞれ面白かったです。エッシャー、マグリット、ダリあたりは、「言われてみればこれもだまし絵か」と少し新鮮な思いで見ました。

パトリック・ヒューズ「広重とヒューズ」は、屏風を立てた時のような凹凸と、そこに描かれた舞台の内容の凹凸(いや、奥行きか)が逆転していて、どうしても脳が騙される。距離と角度を取って、「よしここからなら物体の凹凸のままに見える」という状態から少しずつ近づいてみるのだけど、ふっとその凹凸が描かれている内容の方に入れ替わって、でも物体の凹凸も確かにあるわけだから、ぐにゃーっと視界が揺れる。何度やっても駄目だったなー。

後は、a-ha「テイク・オン・ミー」のPV。実写とアニメの混ざり合い。これは見たことがあったけど、改めて面白かった。そしてこれの音が!会場で流しているのだけど他の作品の邪魔にならないようにということである位置に立つとそこでだけ聞こえるっていうシステムで。ちょっと外れると、音漏れ?っていう音量でしか聞こえない。すぐそばなのに。これもまた知ってたけど、それと気付かずに体験すると驚きでした。これかな。絵じゃないけど、これもだまし作品の一つのよう。

>>> Bunkamuraザ・ミュージアム



宇宙博2014 (2014/7/19-9/23、幕張メッセ国際展示場)

混んでた!いやー、混んでた!終了30分前で入口が閉まるとだいたい空いてくるもんですが、これはずっと混んでたなー。いやもう、正直その印象が強いんですが、内容は充実していて面白かったです。だからこそ空いてる状態で見たかった。夏休み向けの展示はしょうがないか。NASA、JAXAそれぞれの展示スペースがあり、それぞれにたっぶり様々な宇宙関係の機材等々の実物展示があって盛りだくさんでした。

>>> 宇宙博2014:朝日新聞デジタル



ヴァロットン ―冷たい炎の画家 (2014/6/14-9/23、三菱一号館美術館)

開催期間は長かったのに、行くのは遅くなってしまいました。知らない画家だったから、気になるような、見逃してもいいような感じで。でも良かったなー。ねちっとした感じ。スイスだからカラッとしそうなものなのに(勝手なイメージ)、妙に湿度が高い印象。横たわって背中を向けて顔だけ振り向く裸婦が、じわじわエロい(赤い絨毯に横たわる裸婦)。なんだろう、これは。見てはいけないものを見ているような感覚。デザイン、イラスト的な塗り方と構図。色が良くて、パキッとした綺麗な明るい色も明るくなりきらない、でも黒も暗くなりきらない感じ、好きだな。

>>> 三菱一号館美術館



ここからロンドン。

大英博物館 (British Museum):
やっぱりすごい、でかい。とにかくよくこんなに集められるね!と大英帝国の強さを感じざるを得ない。教科書みたいというか、実際教科書に載ってる物もいっぱいあるんだろうな。アッシリアのあたりが好きです。展示も開放的で。ナイト・ミュージアムの新作の舞台が大英博物館だそうで、これはなかなか楽しみです。

自然史博物館 (Natural History Museum):
これまたでかい。でかすぎる。とても回りきれない。しかも英語が読めない(すいませんね)。なのでざーっと流し見!しょっぱなの恐竜ゾーンと、建物自体が特によかったです。中のレストランでお昼を食べました。

ヴィクトリア&アルバート博物館 (Victoria and Albert Museum):
大好き!大好きなんだけど、これまたでかい。今回は二度目なんですが、頑張って地図を片手に全部屋踏破してみました(閉室中だった数部屋を除く)。疲れた。疲れたけど、これで自分的にどこを見ればいいのか分かったので、満足です。また行く機会があるかどうか分からないけど。ラファエロのカルトンの部屋と、Cast Courts という部屋(様々な彫刻の複製群(特にトラヤヌスの記念柱!)がある)が特に好き。中庭でお茶しました。あ、三菱一号館で見た唯美主義の絵に再会できました。

イギリス空軍博物館 (Royal Air Force Museum):
これまたでかかったですが…(でかいしか言ってないな)。実物の展示がどっさりあって、飛行機の歴史を辿っていくような部分はうっひょー!って感じだったんですけども、徐々にこう、近現代の戦争ゾーンに入って来ますとですね、無責任にかっこいいとだけ言っているわけにもいかないムードが漂い出すわけでして。こう、お腹のあたりが、ずしーっと重いような気分になって博物館を後にしました。

ナショナル・ギャラリー (National Gallery):
ここの併設のカフェで朝食を食べてみたくて、今回それが叶いました!ふふふ。朝食を食べてから、いざ展示へ。二度目なんですけど、改めて、大作・名作がごろごろしてて満漢全席。腹いっぱいです。それにしても、大英もなんだけど、イギリスって美術史的には後発国で自国の作品っていうのは少ないんだけど、よくこんなに他国から集められるよね。どんだけお金持ってたの(と今更思う)。そのおかげでこうやってまとめて一気に見ることができるのはありがたいことです。自国作品が少ないからか各国の作品がバランスよく揃ってる気もするし。そういえばナショナル・ギャラリー展って聞いたことない気がするけど、貸し出しはしない方針なのかな?

テート・ブリテン (Tate):
私は「テート・ギャラリー」という呼び名の方がまだ馴染みがあるんですが、今は「テート・ブリテン」と「テート・モダン」なんですね。モダンの方までは行けませんでしたが、ブリテンは行きました!行きたかったんだ、ずっと。オフィーリアがあるから。それにラファエロ前派展で見たロセッティの作品も、ラファエロ前派展にはあまり無かったバン・ジョーンズ、ウォーターハウスも。イギリス絵画の歴史を辿ることができる美術館なんですが、ラファエロ前派の間だけでウハウハでした。ターナーもいっぱい。ウイリアム・ブレイクの作品もあって、満足。

もうちょっと小粒の美術館、博物館も行ってみたかったんですが、時間切れ。そしてずっと建物の中にいるのがもったいなくも感じてしまって。町歩きとか、公園散策とかも楽しかった。
  
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# by marinji | 2014-12-31 11:51 | 美術展・博物展のはなし  

去年はベルギーでした

ブルゴーニュからフランドル地方(現ベルギー)にやってきたお姫様マリー・ド・ブルゴーニュの名がついたビールがドゥシャス・ド・ブルゴーニュ("ドゥシャス"は公女の意)。ブルゴーニュといえばの赤ワインを思い出す風味。彼女の結婚相手はハプスブルク家のマクシミリアンで、デューラーが彼の肖像画を描いている。

その二人の孫が世界史中の超有名人、神聖ローマ帝国皇帝カール五世。スペイン国王としてはカルロス一世。彼がやったことといえばサッコ・ディ・ローマ、ローマ略奪。この印象が強くて大嫌いだったけど彼が育った地であるメッヘレン(現ベルギー)にあるヘット・アンケル醸造所のグーデン・カロルス(つまりゴールデン・カール)はおいしい。シャルル・カント、またはケーゼル・カーレルもカール五世由来のビール(それぞれ仏語・蘭語でのカール五世)。肖像画はティツィアーノ描く騎馬像が有名(グーデン・カロルスのラベルの騎馬像とは左右が逆)。

カール五世の息子、スペイン国王を継ぐフェリペ二世といえばこれまた世界史の有名人物。大航海時代に日の沈まない国を築いて、"無敵艦隊"も彼の時代。カール五世とフェリペ二世がブリュッセルを訪れた時のことが今も続く時代祭オメガングの元に。フェリペ二世が集めていたのはティツイアーノの作品とヒエロニムス・ボスの作品。そして宮廷画家になりたかったのにフェリペ二世に気に入ってもらえなかったのはエル・グレコ。

そのフェリペ二世のスペインと戦っていたのはイングランド女王エリザベス一世。

というわけで、今年の旅行先はロンドンです。行ってきます。
(去年の旅行記が終わってないですが!)


ベルギーからイギリスへつながるように、ビールと美術の話題をできるだけねじ込んでみました。間違いがあったらごめんなさい。上記ではスペインを経由してるけど、スペインには残念ながら寄らない。ラファエロ前派とか、また見られるかなー。
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# by marinji | 2014-09-20 04:23 | 旅のはなし  

水の音/コア展/ジャポニスム/台北國立故宮/指輪/バレエ・リュス/山田純嗣展

2014年8月に観た美術展。久しぶりに頑張って回りました。夏休み期間ということで大型企画展が多くどれもこれも見たくなるのですが、どれもこれも混んでるんだろうなあとも思ってしまう時期でしたね。


水の音 −広重から千住博まで−(2014/7/19-9/15、山種美術館)

暑い夏には水!ということで様々な水の表現にうっとり。タイトルのとおり、様々な"音"が聞こえてくる作品が多かったのも印象的。飲み込まれそうな、迫力ある水のうねりもあり。そして、いつか見たいなーと思っていた絵のいくつかがまとめて見られて満足!川端龍子の鳴門、見たかったんです。飲み込まれそうな青。それと、絵がでかい。屏風のサイズのことじゃなくて、表現が。これぐらいの位置から描くよなって位置に近づいて見ても、パズルの1ピースみたいによく分からない。少し離れて、やっと見えてくる。拡大したのか、2メートルぐらい離れて描いたのかっていう規模感。すごい絵でした。また千住博さんの作品をいくつも見ることができたのもよかった!滝のシリーズは少し薄暗い展示と相まって、ぼうっと何かが浮かび上がるようで幻想的だった。あと、銀の屏風、欲しい。

恒例の和菓子は、広重の大はしあたけの夕立と、千住博の滝のシリーズのひとつがモチーフのものを。どちらも今の季節にぴったりの爽やかな風味と食感でした。

>>> 山種美術館



現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 −ヤゲオ財団コレクションより(2014/6/20-8,24、東京国立近代美術館)

ポスターがあれだったので、度肝を抜かれてしまい見に行くか迷ってたんだけど、好きな作家の名前が並んでいたので見に行ってみたら正解だった!ヤゲオ財団、趣味合う。現代美術、いいじゃない!

根津とか山種とか、個人コレクションから始まった美術館に行くと、「(もしお金があったとして)自分だったらこれを買うだろうか」と考えることがあるのだけど、今回の展示はまさにそれを考えさせる仕掛けがされていて。価値基準のひとつとして、落札価格について触れられていたのが面白かった。現代美術なので、「えー、塗っただけみたいなこれのどのへんに○億円!?」と思うこともしばしば。しかもそれは落札時だから、今はもっと高いかもしれないという…。自分の好みと市場価格の差を計っていくのが面白かったです。

自分がもし買うなら、今回のからは杉本博司さんの「最後の晩餐」。キリストの腕毛がふさふさなことに衝撃を受けたんだけど(絵画なら描かれてないから!杉本さんは写真家←でも蝋人形を撮影したものらしいので、やっぱり謎。そこは省略してもいいはず)、見てるうちに引き込まれてしまった。お金が足りるなら海のシリーズもほしい(U2のアルバムジャケットで有名なやつです)。そもそも足りてないことはさておき。

>>> 東京国立近代美術館



ボストン美術館 華麗なるジャポニスム (2014/6/28-9/15、世田谷美術館)

会社を休んで、家でごろごろしていたい体に鞭打って美術館をはしごしました。まずは世田谷美術館。修復されたばかりのラ・ジャポネーズ、色が鮮やかだった!広いスペースでゆったり見られたのもよかったな。各作品の浮世絵との比較には無理がなくて、いろいろ興味深かった。

お昼は美術館内のセタビカフェへ。ボストンにちなんだメニューからサブマリンサンドとボストンラガー。テラス席、暑かったなー。その暑さが気持ちよくもあるのだけど。駅から美術館までも歩いてしまい、距離的には平気だったんだけどそれで熱を持ってしまって一日中体か熱かった。失敗。夏場に無理は禁物。(帰りはバスを使いました)

>>> 世田谷美術館



台北 國立故宮博物院−神品至宝− (2014/6/24-9/15、東京国立博物館)

白菜が帰ってから行ったので、そこそこ空いてました。白菜・角煮無しでもいろいろいろいろあって、世田谷美術館から暑い中はしごしてきた身には量が多過ぎました。これは何かに絞らないとと思い、一階で流していたVTRから気になっていた焼き物に絞ることに。

淡い、上品な水色の汝窯青磁。なんとも言えない素敵な色と質感だった。触ってみたい。後に試行錯誤して復刻させたというものもあって、いい色なんだけど少し違う。道具や材料や職人の腕など…その時代にあるものでなければ出せない色というものがあるのかもしれない。と思うと面白いな。

>>> 東京国立博物館



橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで −時を超える輝き (2014/7/8-9/15、国立西洋美術館)

トーハクからさらに西美の指輪展へ。当たり前だけどひとつひとつが小さいから疲れたー。でも満足満腹。アクセサリーとしての指輪の輝きも素敵なのだけど、それだけでなく身に付けるお守りとしてだとかポイズンリングのような別の機能を持つものだとか、また刻まれたモチーフの物語や時代性など、いろいろな切り口があって。そこに西美ならではの、絵画との組み合わせ、さらにはドレスとの組み合わせ!こんなに盛りだくさんな展示とは。時間も体力も足りなかったー。

>>> 国立西洋美術館



魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 Ballets Russes: The Art of Costume(2014/6/18-9/1、国立新美術館)

日曜日に行ったバレエ・リュス展。ポスターに載ってるような素敵な衣装がどっさり!カラフルでエキゾチックで芸術的でおまけに重そう(!)。それぞれ360 度ぐるりと見られる展示も嬉しい。とにかく楽しくて贅沢な企画展でした。所蔵元のオーストラリアの美術館でも普段は数点の展示のみなのだとか。

マティスやピカソ、マリー・ローランサン、キリコ等々、同時代の芸術家たちがデザインした衣装があるのも刺激的。とはいえ、着て踊ってなんぼだよなと思うところにブロマイド的な写真や映像も展示されていて、至れり尽くせり。パンフレットの展示もよかったなー。(ロシアの絵本挿し絵で気になってたイワン・ビリービンが描いた表紙にびっくり!)

バレエに携わる者という視点からの熊川哲也氏の音声ガイドもよかったです!

>>> 国立新美術館



山田純嗣展 絵画をめぐって 反復・反転・反映 (2014/8/30-9/27、不忍画廊)

少し気になっていた山田純嗣さんの作品が展示されてるということで、実家からの帰り途中に、不忍画廊「山田純嗣展 絵画をめぐって 反復・反転・反映」へ。ガラガラでゆっくりじっくり見られた!行った日は夕方から作家本人のトークイベントがあったそうで、それで昼間はまだ人が来ていなかったみたい。ラッキーo(^-^)o

過去の名作を立体に起こして、それを撮影しトレースして…という複雑な工程を経てできあがった作品は、不思議で魅力的で、画廊だったのもあって思わず買いたくなりました。

>>> 不忍画廊
  
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# by marinji | 2014-09-20 04:07 | 美術展・博物展のはなし  

會津八一記念博物館/クールな男と・・・/徒然草/グラフィックデザイン

2014年7月に観た美術展(美術館)。(後で写真追加します)

7月は大型企画展目白押しで、むしろどうでもいいやって気持ちになってしまったのでした。そんなわけであんまり観てないです。


早稲田大学 會津八一記念博物館

早稲田大学に行く用事があって、少し早く着いたので寄ってみました。横山大観・下村観山の合作なんてものがあって、びっくり(「明暗」)。これは元々の場所にそのまま今も設置されているのがいいと思います。階段の踊場の上にあるので、階段の真下からだと見上げる形になり、2階からだと少し見下ろす形になって、それぞれ味わい深かった。そして前田青邨「羅馬使節」!伊東マンショ!いやー、流れた流れた、♪伊東はマンショ、千石はミゲル~♪って、頭の中に(戦国鍋TVより)。綺麗な青(水色)に金がキラキラして美しかったな。他の企画展示は「北蓮蔵・渡欧期の肖像画」「南太平洋のやきもの」「皿・盤・鉢 -やきものの形Ⅱ-」。学生からインタビューを受けてしまいました。

>>> 早稲田大学 會津八一記念博物館
>>> 明暗と羅馬使節 (早稲田大学 會津八一記念博物館)


クールな男とおしゃれな女 -絵の中のよそおい- (2014/5/17-7/13、山種美術館)

全体としてはちょっと物足りない気もするコレクション展。とはいえ、装いに注目して見るのは意外に面白く、楽しい。特に着物は、ものすごく細かい模様とか、絵の中にさらに絵があるかのような柄とか、唸ってしまう。テーマ的に人物画が多かったのがこの美術館の展示としては新鮮だったかな。それと、チラシ・ポスターにも使われていた市松模様のタイルの上に侍と犬がいる絵、その人物がトーハクでも見た支倉常長でびっくり。だいぶ雰囲気違うけど。よく描かれている人物なんですね。

>>> 山種美術館


徒然草 -美術で楽しむ古典文学 (2014/6/11-7/21、サントリー美術館)

テーマ的にガラガラだろうと思ってたんだけど(失礼!)、最終日に行ったせいか人でいっぱいでした。そんなわけで、流し見。年パス持ってるから来ただけなんだけど、でも徒然草って面白いんだなと分かったのは収穫。エッセイ本っていう感じですね。もっと空いてるうちに来ればよかったか。

>>> サントリー美術館


日本のグラフィックデザイン (2014/6/20-8/3、東京ミッドタウン デザインハブ)

サントリー美術館からはしご。ここに来ると、広告や商品のデザインもアートだなと気付きます。商品類もいいんだけど、ポスターが好きだ。お米とか、お酒とか、バーゲンとか、芝居とか。そんなこんなが同じように並んで展示されてるところも見ていて面白い。JAGDA賞というデザインへの賞が発表されてて、白州の新聞広告が受賞してた(「森の彫刻」池澤樹)。これが素敵で!新聞広告で持ってたら、ブックカバーとかにしてそばに置いておきたい感じ。デザインハブはちょっと分かりにくい場所にあるけど、無料でぷらっと入れるところが好きです。

>>> Tokyo Midtown Design Hub 東京ミッドタウン・デザインハブ
>>> JAGDA:JAGDA賞 2014
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# by marinji | 2014-09-06 13:22 | 美術展・博物展のはなし  

W杯2014、ベルギー対アルゼンチン

日本が敗退してしまい、さてどこを応援しようか、どこを軸に見ようか、と考えてみたんですが、ここはやっぱりドイツとベルギーだなと。チェコは今回出場できてないし。ドイツはなんだかんだで毎回いいところまでは行く強さが好きです。ベルギーは、ビールで好きなので。

今のところ、ベルギー 0:1 アルゼンチン。どちらも攻めあぐねているのが面白い。守備がいいんだと思う。でもするするっとかわして行く人がいて、それはだいたいメッシ。改めてすごい選手なんだなーと思います。

さて、がんばれベルギー!
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# by marinji | 2014-07-06 02:27 | 蹴球[Football]の日  

MOMOYAMA/デュフィ/江戸絵画の真髄

2014年6月に観た美術展。

5月に引き続き、ペース落ちてます。仕事が忙しくて土日ぐらいゆっくり過ごしたいなんて思ってしまうのと、料理教室を増やしてるのが理由かな。徐々に見たいものが絞られてきてるのもあるかも。

あ、でも琳派の風神雷神図コンプリートできました!そんな6月について、ドイツ対フランス戦を見ながら投稿。


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洋人奏楽図屏風と大航海時代 MOMOYAMA (2014/3/29-6/29、永青文庫)

永青文庫、行ってみたかったんです。まず名前が素敵!それからサイトの雰囲気が素敵!さらに場所が早稲田近辺ということで馴染みがある土地なのに知らなかったから、これはいつか行ってみたいと思ってました。そこに今回の企画展のチラシ。惹かれるものがあって、天気のいい日に行ってきました。

行ってびっくり。まず坂!階段!でも以外と大丈夫だった。登った先に古い建物と木が繁った場所があって。神社みたいと思いつつ、入ってみればそこは洋館。細川家にお呼ばれして代々伝わる宝物を見せてもらう・・・みたいな感じ、いいですね。鎧兜と長持ちにうっとり興奮して、いざ桃山へ。洋人奏楽図屏風、かなりちゃんと西洋画になってて驚いた。背景の遠近法とか、余白無く描き込んでるところとか。これが桃山ってことはこの後に江戸絵画が来るわけで、その無かったことになってる感じもまたすごい。日本全体に広まったものではないってことですよね。細川家だからあるのかな。それと、展示のガラスケースが家具のようで、実際にこうやって飾ってたのかも・・・なんて気分に浸れて素敵でした。かなり近くから見れたし。

他は美術というより史料。それはそれで面白かったけど、ああいう絵をもう少し見ることができたらよかったな。無いってことかな。でも常設スペースで白隠の作品を見ることができたのは嬉しかった。

椿山荘が近いので、庭園に寄ってみました。披露宴に呼んでもらったことがあるんだけど、そういう時の服装だとぶらっとしづらいぐらいの広さ。なかなか面白かったです。

>>> 永青文庫



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デュフィ展 -絵筆が奏でる色彩のメロディー (2014/6/7-7/27、Bunkamuraザ・ミュージアム)

普段は、ガツガツと1日に2・3展見てまわるのだけど、6月はちょっと疲れていて、この日はゆったり見たいなーなんて思ってしまう日でした。そんな日にぴったりだったデュフィ。思いのほか、よかったなー。

初期の色々と影響を受けて画風が変わって行くのを見ると、器用な人なのかなと。器用貧乏ぽくもある?でもそういう人だからこそ、ああいう素敵な絵が描けるようになるのかも。色味がいいんだよねー。「ヴァイオリンのある静物:バッハへのオマージュ」(チラシ、ポスターにもなった赤い絵)の、あの赤!なんともいえない、いい色だった。他の作品も、とにかくまず色がよくて、そして線がいい。踊るような、一見無造作に引いたような線が気持ちいい。

Bunkamuraは食事も取れるのが便利なところ。雨だからこそ、ザ・ミュージアム前のドゥマゴのテラス席へ。コラボメニューは白身魚のソテー、南仏風。シードルもいただきつつ、雨を眺めながら、のんびり。

>>> Bunkamuraザ・ミュージアム



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江戸絵画の真髄 ─秘蔵の若冲、蕭白、応挙、呉春の名品、初公開 !!─ (2014/4/8-6/29、東京富士美術館)

微妙に遠いのでなかなか行く気になれなかったけど、其一の風神雷神図襖と若冲が見たくて、終了日前日に駆け込み。大雨なのに直通バスに乗る人多いなーと思ったら、ほとんどは美術館向かいの短大に用のある人だった。中は空いてて、あの内容で空いてたのは嬉しい。

伝・狩野山雪の「雪禽図屏風」が素敵だったなー。欲しい。畳の上に置いて、のんびりお茶でも(お酒でも?)飲みたいな。六曲一双の屏風で、基本、各面に鳥が描かれているのだけど、鳥がいない面もあって、それがいい。くどくならなくて。土佐派の、青と緑と金の男らしい感じもよかった。蕭白はとにかく精巧、緻密。スクリーントーンみたい。くらくらする。

目当ての其一は、やっぱり好き。風神雷神は、雷神の全体が画面内に収まってるのは光琳版なんだけど、動きは「↓ ←」で宗達版、目の動き(向き)も宗達版。両方見たことがあったのかな?この「↓ ←」の動きが、私的に嬉しい。風神と雷神の描写はアメコミのキャラクターみたいな立体感。新しい感じがする。現代風。「萩月図屏風」はオシャレ!かわいー。これも欲しい。

常設はルネサンス~現代で、おっ!というものが揃ってて、いろいろびっくりしました。

>>> 東京富士美術館
 
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# by marinji | 2014-07-05 02:33 | 美術展・博物展のはなし  

のぞいてびっくり江戸絵画/ポルディ・ペッツォーリ美術館/江戸絵画の19世紀/中村芳中

2014年5月に観た美術展。(後で写真追加します)

4月から少しペースダウンしています。それにしても江戸絵画が多いな。


のぞいてびっくり江戸絵画 -科学の目、視覚のふしぎ (2014/3/29-5/11、サントリー美術館)

浮世絵に西洋絵画的な遠近法とか、いろいろ面白かった。雪の結晶の図柄なんかも、そういえば顕微鏡が日本に入ってこなければ描かれることもなかったのねと改めて気付いたり。

河鍋暁斎が描いた猫が可愛くて、図録の表紙にもなってるのにポストカード販売が無かったのが残念!

>>> サントリー美術館


ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 -華麗なる貴族コレクション (2014/4/4-5/25、Bunkamuraザ・ミュージアム)

久しぶりに西洋画。これは素敵だったな。個人コレクションということもあって、イタリア版根津美術館みたい、と思った。趣味のいい人がその思いのまま集めていくとこうなるのかしら、っていう感じ。それとどちらも硬派な印象ですね。本人がどうだったかは知らないけど、芸術の趣味が。

展示室の内装が凝ってたなー。テンペラ画が多かったのも面白かった。独特の色合いが・・・後半の油彩と比べることができて。それと、メムリンク(周辺画家)、クラナッハがかったのも、お!と思いましたね。イタリアだけでいい画家はいっぱいいるはずなのに、フランドル絵画の渋いところをついてくるじゃない!って、ベルギー好きとしては嬉しかった。ポスターになったポライウォーロ「貴婦人の肖像」も真珠の描き方はフランドル入ってる。

その「貴婦人の肖像」も、ボッティチェリの「死せるキリストへの哀悼」もよかったけど、ラザッロ・バスティアーニ「聖母子、奏楽の天使、聖三位一体」とザノービ・ストロッツィの「謙譲の歳暮と二人の奏楽の天使」が大好き!どちらも1450年あたりなんだけど、ポップ、キュート、なんていうか今風。重々しくない。こんな絵もあったのねと新鮮でした。

ドゥマゴのコラボメニューはミラノ風カツレツ。トマトソースでおいしかった!で、今日は優雅だわーと思ってたんだけど、夜にはタイ料理屋で一人でメコン・ウイスキー飲んでました。そんなもんです。

>>> Bunkamuraザ・ミュージアム


春の江戸絵画まつり 江戸絵画の19世紀 (2014/3/21-5/6、府中市美術館)

ポスター、チラシに使われた毘沙門天(鈴木其一)が気になって気になって最終日に駆け込みました。実物もよかった!個人蔵なんてうらやましい!どんな人が持ち主なんだろう?顔がなんともいいのよね。お茶目っていうか。ちょび髭で。鈴木其一ってこういう絵も描くんですね。

大政奉還が1867年だから、もう江戸時代は終わる頃。終わりに向かう寂しさみたいなのもあるような、無いような。もしくは新しいものへの期待?当然、西欧からの影響も受けているわけで、サントリー美術館の「のぞいてびっくり江戸絵画」と重なってる部分も多くて、復習できて面白かった。

所蔵品展示(常設展示)のテーマは「花ひらく絵画たち」。富田有希子さんのバラの絵が、なんとも艶やかで、エロかった。

>>> 府中市美術館


光琳を慕う 中村芳中 (2014/4/8-5/11、千葉市美術館)

春は琳派の季節なんですかね。光琳の絵から始まって、芳中。とにかくたらし込みを使った作品が多くて。はい、好みの問題として、「たらし込み過ぎじゃね?」と思ってしまいました。すいません。ほのぼの、かわいい作品が続くので、それもまたちょっと飽きてしまいました。其一みたいなパキっとした絵が好きなもんで。つまり、それだけ、かわいいということです。

光琳を慕う、という取り上げ方は面白かったな。「光琳画譜」の展示があったのも、いいアクセントでした(当時の印刷技術でのイラスト集みたいなもの)。

>>> 千葉市美術館
  
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# by marinji | 2014-06-29 22:30 | 美術展・博物展のはなし  

栄西と建仁寺(&本館)/日本絵画の魅惑/燕子花図と藤花図

2014年4月に観た美術展。(後で写真追加します)

にわか美術好きなので、有名な作品でも見たことのないものがまだまだたくさんあります。風神雷神図屏風もそのひとつでした。俵屋宗達のは京都に行くしかないなと思っていたところ、東京で見ることができ、トーハクには感謝です!同時期にトーハク所蔵の尾形光琳のも展示してくれたし。そんな4月。


開山・栄西禅師800年遠忌 特別展 栄西と建仁寺 (2014/3/25-5/18、東京国立博物館・平成館)

まず茶会(四頭茶会)の再現に圧倒され。次に坊さんの座像がずらっと並んだ空間にくらくらしました。寺好きにはたまらんです。座像は正面に立つと目が合わなくて、下を向いているので、しゃがんで見上げるとちょうどいい。膝、肩、頭のラインが綺麗に▲になって、思わずため息。本来は畳に正座して見上げるものなのかな?見上げることを意識した造形だと思いました。

美術的には後半から。江戸絵画祭りと言うか海北友松祭りというか。茶会の再現では綴プロジェクトによるレプリカだった襖絵もこちらには本物が。海北友松の作品をちゃんと見たのは初めてですが、うまいですね。いや、うまいですねってお前何様だよって言い方ですけど。服・布のラインが現代的というか、デザイン的というか、つるっとするっと線を引いてる感じで。江戸絵画で、ああいう布の表現は見たことが無かったので新鮮でした。雲龍図(左四幅)が青嵐っぽくて好き!(百鬼夜行抄の)

長谷川等伯、若冲、蕭白、蘆雪、白隠もあって、お腹いっぱい。その最後の最後に宗達の「風神雷神図屏風」があって、「あら、そういえばこれを見に来たんだったわ」という言葉がそこかしこから。そんな感じなので、閉館間近にやっと人だかりができてました。で、途中、混んでた若冲のあたりはガラガラに。

見に行った時にちょうど百鬼夜行抄を読み返してたっていうのもあるんですけど、宗達のは、「こういう生き物が見えてたのかな(神ですが)」っていう印象を受けました。いる感じがする。それがなんでそういう感じがするのかは説明できないんだけど。雷神の動きが上から下(↓)なのがいいです。目も下を見てる。で、雷神も、少し前の方向を見ていて、この襖絵の中では直接二人(二神)は目が合わない。実際にはもっと空間の広がりがあることが感じられて、そこも好きです。

さて、栄西展の後は本館へ。トーハク所蔵の尾形光琳による「風神雷神図屏風」が展示されていたのです。

尾形光琳のは、”いる”っていうより、こういうフォーマットのものを描きましたっていう印象。雷神の動きも左から右(→)で、二神の動きを並べると「→ ←」。宗達のが「↓ ←」だったのに比べると、ちょっと動きが単調かなー。目も、雷神が下じゃなくて右を見ていて、風神も左を見ていて、この屏風絵の中で目が合っているので、すごく距離が近い感じ。これはどっちが優れてるっていうより好みの問題なのかなと思いますが、私は宗達の方が好き。

それからこの時は本館15~19室リニューアルオープンとうことで、上村松園「焔」を見ることができまして!これはすごい絵ですねー。ぞくぞく。顔の表情はもちろん、着物の柄が印象的でした。

>>> 東京国立博物館


日本絵画の魅惑 (2014/4/5-6/8、出光美術館)

出光美術館所蔵品から、よりすぐりの名品を展示するという企画展。何度も行ったことがある人には物珍しさは無かったかもしれないですが、私にはどれもこれも初めてで、名品続きの展示に興奮してたら若干疲れました。全部メインディッシュ、みたいな印象。

ここでは酒井抱一の「風神雷神図屏風」が展示されていました。雷神の後ろの輪(太鼓)が全部画面内に収まっているので、宗達ではなく光琳版。たらしこみによる雲の表現はイマイチ。でも風神雷神がより生き生きとキャラクター化されていて、面白い。だいぶおちゃめな感じ。後、金箔と絵の具の色が鮮やか。これは何の違いなんだろう?元々なのか、保存状態なのか、展示の照明なのか・・・色々考えられるけど、私には分からず。光琳のがダントツで暗かったな。

他には洛中洛外図の江戸版?「江戸名所図屏風」に「南蛮屏風」「世界地図・万国人物図屏風」が面白かった。仏画もよかったなー。

>>> 出光美術館


琳派の風神雷神図はあと一つ、6月に鈴木其一版も見ました。


燕子花図と藤花図 (2014/4/19-5/18、根津美術館)

毎年4・5月のお楽しみといえば、燕子花図。そして藤花図!これも見たかった作品の一つです。見れたわー。根津美術館のおかげで見れたわー。

尾形光琳と丸山応挙の金屏風の競演です。二作品横に並べての贅沢な展示。さらに鈴木其一の「夏秋渓流図屏風」も。豪華!贅沢!伊年印の四季草花図屏風もキラキラだし。蘆雪の、応挙の流れを汲む犬図もあったし。酒器の展示も酒飲みには興味深かったし。庭園にはカキツバタと藤が咲いて。最高。

藤花図、よかった。花の淡い色、白・薄紫が金に浮かび上がって。これは写真だと分からないですね。キラキラと光る金屏風の上に藤の花がふわっと浮いてるという。3Dっぽいというか。また、背景の金が綺麗なんです。やっぱり丸山応挙が好き。

燕子花図は一年前に初めて見た時ほどのインパクトは感じなかったけど、じわっとずしっと来るといいますか。特に藤花図と並べると、荒々しくも見えました。

>>> 根津美術館
  
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# by marinji | 2014-06-29 16:33 | 美術展・博物展のはなし