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プラド/ルオー/モネ/BVLGARI/久隅守景/杉本博司/デルヴォー/ベルギー王立/えのすい/水

続けて2015年11,12月に行った美術展等。ベルギーにも行ってます。


プラド美術館展 -スペイン宮廷 美への情熱 (2015/10/10-2016/1/31、三菱一号館美術館)

見てみたかったティツィアーノの「十字架を運ぶキリスト」があったのでそれだけでもう小躍り。そしてフランダース絵画多めなのも嬉しいです。ハプスブルク時代に集められたものですね。ベラスケス、ムリーリョ、エル・グレコ、ゴヤなどスペイン絵画があるのも嬉しいところ。(日本ではあまり見かけない気がします)

私はスペインというとフェリペ2世のイメージが強くて、ティツイアーノとボスを集めた人なのでイタリアとフランドル絵画があるのはまさにイメージ通りなんですが、その後のブルボン王朝ではフランス絵画が集められていたり、当然といえば当然のスペイン絵画もあり、まるで西欧美術史の流れを辿れるような構成だなぁと思いました。

展示期間が長いのも嬉しいです。年明けにまた行くつもり。

>>> 三菱一号館美術館



ジョルジュ・ルオー展 (2015/10/24-12/20、出光美術館)

東京駅周辺美術館共通券で行きそびれていた出光。ジョルジョ・ルオーに興味が湧いてたところだったのでちょうどよかったです。

ルオーって一枚だけだと濃いなーと感じるけど、ずらっと並ぶとむしろさらりとしてるかも、と思いました。面白い。当たり前だけど見ても見てもルオー。作風の変化もそれほど大きくないですよね。でも意外と見飽きないです。キリスト教要素が多いのも影響しているかもしれません。芸術作品を見るというよりイコンを見るような感じがあります。そういえば、展示作品が全部出光美術館所蔵だったのは驚きました。

>>> 出光美術館(東京)



マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 (2015/9/19-12/13、東京都美術館)

見る前は、正直「またモネかー」と思っていたんですが、晩年の作品はもちろんのことそれより前の睡蓮の作品もこれまでに見たことが無い色味で、興奮しました。深い緑と紫、素敵だったなぁ。見に行ってみてよかったです。そしてとにかくジヴェルニーに行きたくなる。「印象、日の出」は見逃しました。

>>> 東京都美術館



THE ART of BVLGARI (2015/9/8-11/29、東京国立博物館・表慶館)

豪華なジュエリーがずらっと並んでヒヤヒヤしてしまった。色を重視して、あまり高価じゃない種類の石でもどんどん使うようになっていく流れは面白かったな。

>>> 東京国立博物館



逆境の絵師 久隅守景 (2015/10/10-11/29、サントリー美術館)

のびのびした線が好き。大きい作品(屏風)が多かったので展示作品数は多くなかったと思いますが、そのおかげでのんびりと味わえました。展示替え情報をチェックしてなかったので国宝「納涼図屏風」は見逃しました。でもどの作品もよかったな。

根津美術館所蔵の「舞楽図屛風」、こちらでも展示されてたんですが、なんかこれだけ作風違ってましたね。これだけ着色がマットで濃くて全体的にパキッとしてる。

>>> サントリー美術館



杉本博司 趣味と芸術 ー味占郷、今昔三部作 (2015/10/28-12/23、千葉市美術館)

好きで好きで興奮した。照明がすばらしい。床に映って、幻想的というか神秘的というか。撮影可で、レンズを通すとよりいっそう床に映っていることが分かって、ほわああーーーーってなりました。劇場シリーズも好きだなぁ。目の前に立つと吸い込まれます。

展示後半は、ゲストを招いてもてなすという雑誌連載から、各回のコーディネートを紹介。杉本博司さん所有のコレクションからの組み合わせ。これが面白くて面白くて。この空間でお酒飲みたい。お酒飲みながら展示についてうだうだ喋りたい。物を作るだけでなく、作られたものから組み合わせを考えて選んで取り合わせる、それもまた作品なのかもしれないなと思いました。

>>> 千葉市美術館
>>> Hiroshi Sugimoto



ポール・デルヴォー美術館

ベルギーです。電車で Brussels から Oosende、さらにトラムで Koksijde Sint-Idesbald、約10分歩いたら Paul Delvaux Museum。作品はもちろんのこと、本人が保有していた電車や骸骨の模型、またアトリエの再現などもあり、デルヴォー好きにはたまらない・・・!好きでない人にはそうでもない(しょうがない)、そんな美術館でした。満足。海風なのか風が強くて寒かったけど満足。たぶん春~夏は爽やかでもっと素敵なんだろうなと思うけど満足。満足です。デルヴォー大好き。府中市美術館で見た回顧展を思い出す作品も多くありました。

>>> Paul Delvaux Museum



ここから12月。

ベルギー王立美術館

これもベルギーです。ブリュッセル。月初第一水曜日の午後は無料なんですよ。ふふふ。マグリット美術館など、各部門に入る時にチケットが必要ですがそれもカウンターでもらえます。テロの影響か、入場時には荷物チェック・ボディチェックがありました。

2013年末にできた世紀末美術館部門が楽しみだったんですが、最初が地味。19世紀末、地味。地味な写実画が続いて「ごめん、これ以上無理」(自分の好み的に)と思う頃にジェームズ・アンソールの作品が出てきて、エミール・クラウスもあり、点描画も出てきて、フェルナン・クノップフ部屋に辿り着いて、そこにはエドワード・バン・ジョーンズの作品もあって・・・よかったー。助かったー。この辺が見たかったんですよ・・・。その後のガラス作品も好きです。

マグリットは、日本で見たマグリット美術展のおかげで分かりやすかった。光の帝国を見られたので満足。ショップ外側のディスプレイも鏡に風景が映りこんでこれもまた一つの作品のように見えて素敵でした。

>>> Royal Museums of Fine Arts of Belgium



えのすい×チームラボ ナイトワンダーアクアリウム 2015 (2015/7/18-12/25、新江ノ島水族館)

ずっと行きそびれていて終了間際にやっと。チームラボということで行ってみたんですが、純粋に夜の水族館のムードが素敵だった。そういう意図なのかも。仕掛けはいろいろありましたが、あくまでも魚が主役なのではないかと。「花と魚 - 相模湾大水槽, Christmas」も素敵だったんですけど、それよりマイワシの群れの動きが一種のアート作品のように見えてきたりして、見入ってしまいました。くらげも。

>>> 新江ノ島水族館
>>> えのすい×チームラボ ナイトワンダーアクアリウム 2015



水 -神秘のかたち (2015/12/16-2016/2/7、サントリー美術館)

12/25に行ったら六本木駅とミッドタウンがえらい混雑で「えーなんで?」と思ったけど、皆さんイルミネーション目当てでしたね。こちらは渋い内容なせいかクリスマスのデートスポットにはならなかったようで、空いてて快適でした。おかげで見てみたかった日月山水図屏風を独り占め!!(大阪・金剛寺 所蔵、展示は1/11まで) 近くで見て、離れて見て、また近づいて、遠ざかって、、、最高でした。むふふ。写真だとつぶれてしまう部分までよく見ることができて、本当にありがとうございますって感じです。山田純嗣さんの日月山水を並べて見てみたいな。(→これ

日月山水図屏風以外はよく分からない状態で行ったんですが、水にまつわる信仰にスポットをあてた企画で、神仏好きのハートを鷲掴みでした。たまらん。また行こう。年明けに初詣気分で行くのもいいかもしれません。

>>> サントリー美術館


これで終わりです。12月終わりの美術展がいくつかあったんですが、なぜかやる気が起きず、ほとんど見逃しました。それは残念なんだけどまぁ死ぬわけじゃないししょうがないかなと!2016年は失速しないでいられるといいな。2016年は、西美のカラヴァッジョと、サントリーのガレ、鈴木其一(!!!)、根津の丸山応挙が楽しみです。今のところ。あ、すでに始まっているBunkamuraのラファエル前派展も。年明け一発目は東博の松林図屏風か、DIC川村美術館かな。
  
  
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by marinji | 2015-12-31 18:07 | 美術展・博物展のはなし  

暁斎コンドル/美術館事典/東洋文庫/東洋館/光の天守/風景画の誕生/根津青山

美術展めぐり、9月以降に急に失速しまして、行きたいものがあっても行く気がなかなか起きないうちに年末になりました。それでもいくつかは行っているので、2015年のうちに駆け込み書き込み。まずは9,10月。


画鬼・暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル (2015/6/27-9/6、三菱一号館美術館)

二回目。細かな展示替えがあって、二回目でも見応えありました。本当に良かったんですけど、8月末から立て続けに美術展を見ていて、これを見た時にどっと疲れが来たのを覚えてます。お腹いっぱい、脳ももう拒否、みたいな。この展示が駄目だったわけではなく、面白かったからこそじっくり見入ってしまってついに拒絶反応が出たっていう感じ。

江戸絵画、とか明治以降、とか、時代として分かれるタイミングがあって、そこを跨いだ(つないだ)時代性のようなものを見ることができたのが面白かったです。4月に見た藝大のダブル・インパクトとともに。

>>> 三菱一号館美術館



No Museum, No Life? ―これからの美術館事典 (2015/6/16-9/13、東京国立近代美術館)

国立美術館のコレクションを紹介する国立5館による共同展。AからZまで、美術館に関する用語と作品等を紹介する展示。用語に併せて各国立美術展の作品を見ることができたのは良かったんだけど、私はちょっとこの企画と合わなかったです。もっと美術館に寄せてほしかった。用語が、美術用語の説明に留まっていると思ってしまったものがいくつかあって。美術用語の解説から始まったとしてもそこに美術館での展示なり管理なりについての話を付け加わえて欲しかった。

コレクション展示はいつもながら見応えありました。

>>> 東京国立近代美術館



幕末展 (2015/8/19-12/27、東洋文庫ミュージアム)

幕末展というより、東洋文庫ミュージアムに一度行ってみたかったのでした。史料展示の要素が強い場所ですね。モリソン書庫が最高でした。あの空間にずっといたい。あそこでお酒飲みたい・・・いや、紅茶かコーヒーかな。

>>> 東洋文庫ミュージアム



東京国立博物館 東洋館常設展示

美術展(館)、行き過ぎてもうやだー!と思いつつ、ここなら大丈夫なんじゃないかと東博・東洋館へ。ぼーっと。常設はのんびり見れるのがいい。あと建物が好き。落ち着きました。平成館でやっていた『クレオパトラとエジプトの王妃展』にあわせたと思われる『ミイラとエジプトの神々』という展示がありました。ミイラあるんですよねー、東博に。今更ながら驚き。エジプトの神々は動物が多くて面白い。

>>> 東京国立博物館



家康公とチームラボ 夜の駿府城跡と、浮遊する光の天守 (2015/9/18-9/27、駿府城公園)

駿府天下泰平まつり。未来館では転がしていたボールが今回は浮かんでます。中と外から1回ずつ見ました。それぞれ良かったけど、特に中(下)から見た時は背景が真っ暗なので遠近感が無くなっていってゆらゆら揺れるボールが生き物のようにも見えて吸い込まれそうになったりして面白かった!赤と青のは関ヶ原の東軍・西軍をイメージしてるのかなー。

>>> 駿府天下泰平まつり
>>> 「家康公とチームラボ 夜の駿府城跡と、浮遊する光の天守 」 | チームラボ / teamLab



ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生 (2015/9/9-12/7、Bunkamuraザ・ミュージアム)

"ウィーン美術史美術館展"と思って行ってしまうとたぶんしょんぼりするラインナップですが、フランドル成分多めで楽しかった。フランドル好きだなー。真面目で細かくて。風景に小さく人物、という絵を何点か見ていくうちに思ったんですが、西欧の風景画は人物を追ったロードムービーの1ショットで、東洋の山水画はある場所を撮り続ける定点カメラの枠の中に人が入ってきた時の1ショットだなと。

各月の営みを描いた月歴画の参考として出展されていた時祷書の中に"マリー・ド・ブルゴーニュの画家"という言葉を見つけまして。マリー・ド・ブルゴーニュといえばあなた、あれですよ、そう、ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ(※)。小躍りしました。展示されていたのはマリーの臣下のために製作された時祷書を後の時代になって再現させたもので、解説とコメントが加えられているそう。なのでマリーとの縁は少し遠いのですが、展示されていたページにはマリーが描かれています。小さい本なので、前のめりで見てきました。(※この名前のベルギービールがあるのです。意味はブルゴーニュの公爵夫人。)
 
カフェではウィーンを意識したコラボメニューと、オーストリア料理のお店Neuesのケーキが提供されていて、そのへんまで含めて、のんびり楽しめました。ちなみに、くるりの「ブレーメン」がイメージソングとなっていました。ウィーンで作られた曲ということで。展覧会場で流れているわけではないですが、音声ガイドでは聞けたのかな?

>>> Bunkamuraザ・ミュージアム



ここから10月。一展しか行ってませんでした。

根津青山の至宝 初代根津嘉一郎コレクションの軌跡 (2015/9/19-11/3、根津美術館)

蒐集家としての根津さんに少し触れることができたような、そんな展示でした。8月にサントリー美術館で見た『藤田美術館の至宝』とあわせて見たい展示です。どっちにも亀の香合があって、入手のためのエピソードがあって、なんというか、凄い世界だなぁと改めて思ったのでした。

>>> 根津美術館
  
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by marinji | 2015-12-31 15:05 | 美術展・博物展のはなし