カテゴリ:美術展・博物展のはなし( 88 )

 

ツタンカーメン展(上野)、大英博物館 古代エジプト展(六本木)

古代エジプト系、2展。少し前ですが、それぞれ別の土日の朝イチで行きました。

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KINGTUT ツタンカーメン展 ~黄金の秘宝と少年王の真実~(上野の森美術館)。まず言っておきたいのは。ポスターに写っているものが当然この特別展の目玉なわけですが、これは黄金のマスクでも棺でもありません!知ってましたか。気づいてましたか。はい、では続いて感想です。

古代エジプトの秘宝の中からツタンカーメンという人物に関連するものをポイントにして展示しているのは面白かった。ただ、うーん、サブタイトルは大袈裟かな。真実の解明というよりも純粋に秘宝を愛でることでよかったのではないかと。ポスターになったツタンカーメンのカノポス(内蔵を入れておく容器)はすごく綺麗だったし細工も細かかったし。化粧容器のライオンの飾りとか、王冠を被った像とか、他の展示品も素敵だった。だからむしろ変に煽らない方がよかったんじゃないかと。

煽った効果か朝イチでも大行列だったけど、案内の人たちは皆手慣れていて混乱は無く、列が60分待ちを超えたところで以降は時間指定の整理券に切り替え。いよいよ入るという所では一旦小部屋に一定人数を待機させて簡単な説明ビデオを見せてからという流れになっていて、中の人数のコントロールがうまいなと思った。来客数はマウリッツハイスやベルリンより多いんじゃないかと思うけど、中での見やすさは断然こっち。絵画じゃないから360度ぐるりと見られるというのも大きいか。ショップが外というのも便利だったな。

面白かったし素敵だったけど、1時間並んで待つほどじゃなかったかなぁ、というのが正直な感想。ただ、正直に言うと、この感想は、黄金のマスクがあるんだろうなと思い込んでいたのも大きいです。昼ぐらいに行って2・3時間後の整理券をもらって、別の博物館・美術館のすいてる常設展を堪能して戻ってくるのがちょうどいいかな。


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大英博物館・古代エジプト展 -『死者の書』で読みとく来世への旅 (六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリー)。こっちも列はできていたし、しかも入場券は持ってなくて当日券購入からだったけど、そんなに待たずに入れた。ちなみに行ったのは最終日。

こちらは「死者の書」が中心。展示品のボリュームの多さと、また人がまばらだったのと、丁寧で分かりやすい解説で見応え十分!一通り見ているうちに、古代エジプトの死生感が自然と伝わってくる展示は見事。「死者の書」が一続きに並べて展示されているのも圧巻。ミイラも来てます(棺だけでなく)。いやー、これだけゆったりとしっかりと見せてもらえたら言うことなしです。死者の書の研究についても触れているところがまた憎い。


KINGTUT ツタンカーメン展 関連
>>> KINGTUT ツタンカーメン展 -フジテレビ (※音が出ます)
>>> 上野の森美術館

大英博物館 古代エジプト展 関連
>>> 大英博物館 古代エジプト展
>>> 大英博物館 古代エジプト展 六本木ヒルズ - Roppongi Hills
>>> 森アーツセンターギャラリー
>>> British Museum - Visiting (日本語)
   
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by marinji | 2012-10-09 23:28 | 美術展・博物展のはなし  

レーピン展、レイモン・サヴィニャック展 (渋谷Bunkamura)

上野での美術展ハシゴの後に、渋谷Bunkamuraで見たもの二つ!

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Bunnkamura ザ・ミュージアムにて、国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展。ポスターになっている穏やかな絵が目当てではなくて、ビリビリと怖い「皇女ソフィア」が目当て。じっくりいっぱい見られて面白かった。ほどほどに空いてるので、間近で見て、少し離れて見て、座って見て・・・と好きに見れました。なんて贅沢。

絵を生で見る醍醐味は、絵の大きさを体験できることだと思うのです。生で見ないと分からない色味とか筆遣いとかもあるんだろうけど、そこまで分からない人(自分)でも、大きさは分かる。「皇女ソフィア」は絵のサイズも大きくて、ずしっと重くのしかかってくるものがありました。これが小さい絵だったらまた印象が違うと思うのです。見ることができてよかった。「思いがけなく」や「昨日の宴」も、その大きさ含めて、よかった。

レーピンはある瞬間を切り取るのがうまい人なんだなぁと思いました。それと、服、布がうまい。その布の表面的な質感だけじゃなくて、その服の下にあるはずの体が自然と想像できてしまうんです。ガリガリなんだろうな、とか。特に「思いがけなく」の靴底のペラッペラな感じは唸ってしまった。

イワン雷帝、ヴォルガの舟曳きも習作だけど見れたし、肖像画もよかったな。赤の入れ方が素敵で。あとはメンデレーエフ先生と帝国枢密院設立100周年記念の儀礼が見れたら言うこと無しだったけど、それは欲張りすぎだわな(特に後者はトレチャコフじゃなくてロシア美術館)。

10/8までやってます。私は2回見ましたが、もう1回ぐらい見に行きたい気もする。


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Bunkamura ギャラリーでやっていたので見てみたレイモン・サヴィニャック展。ちゃんと見たのは初めてだけど、好き。ポスター画家なんですね。チョコの絵は、見たことがある気がします。どの絵も可愛いのだけどそれだけじゃなく何かもう一言ある感じでいい。こちらは終了。


国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展 関連
>>> 開催概要&チケット情報 国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展 Bunkamura
>>> Bunkamura ザ・ミュージアム
>>> Tretyakov State Gallery

レイモン・サヴィニャック展 関連
>>> レイモン・サヴィニャック展 展覧会情報 ギャラリー
>>> Bunkamura ギャラリー
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by marinji | 2012-09-20 00:55 | 美術展・博物展のはなし  

マウリッツハイス美術館展、ベルリン国立美術館展 (上野)

いよいよ明日で終わりのフェルメール系、2展。今週はしごしてきました。

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「真珠の耳飾りの少女」が目玉のマウリッツハイス美術館展(東京都美術館)。平日午前でもこの混雑ぶり。中に入っても人、人、人。「真珠の耳飾りの少女」はしょうがないにしても他のちょっとした絵でも人垣が。こりゃ絵を見る環境じゃないなーと思ってしまって、ほとんど流し見してしまいました。いっそのことマウリッツハイスへ行ってしまいたくなったよ。

「真珠の耳飾りの少女」は見れたし、綺麗だったし、ビールグラスは買えたし、まぁいいか。

館内にレストラン2軒とカフェ1軒があってどちらかでお昼にしようかと考えていたんだけど、これまた激込み。特にマウリッツハイス展の特別ランチコースをやっているレストランは50分待ちと出ていて、こりゃ無理だと早々にあきらめて、次へ。


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ベルリン国立美術館展(国立西洋美術館)、こちらは同じくフェルメールで「真珠の首飾りの少女」、それとレンブラントの「ミネルヴァ」が目玉。待ち時間はマウリッツハイスよりは短く、10~20分。ただ中の人の量はあまり変わらず。こちらも人垣。展示数はこっちの方が多くて、ちょこちょこと見やすい状況のものも。大きなゴブラン織りのタペストリーがあったのは面白かったな。赤い色の入れ方が印象的だった。

国立西洋美術館は常設展があって、ベルリンのチケットでそちらも入れたので、見てみたら、これがよかった。ルーベンスっぽいヨルダーンスとか、ピーテル・ブリューゲル(父)の絵のピーテル・ブリューゲル(長男)版があったり。しかも人はまばらで、見やすい。今回一通り見たけど、また見に行きたいな。これは収穫!

お昼はこの後、上野駅構内で見つけた森香るBARで、森香るハイボールと白州フランク・ホットドック。これはこれでゆったりできてよかった。

しかしどっちも人が多かったなーというのが一番の感想です。同じ上野でやっているツタンカーメン展の方が人の入れ方がうまくて見やすかった。それはまた今度。


マウリッツハイス美術館展 関連
>>> asahi.com 朝日新聞社 - マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝
>>> 東京都美術館
>>> Mauritshuis, Het Koninklijk Kabinet van Schilderijen

ベルリン国立美術館展 関連
>>> 公式「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」
>>> 国立西洋美術館
>>> Staatliche Museen zu Berlin
  
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by marinji | 2012-09-16 23:01 | 美術展・博物展のはなし  

ジャクソン・ポロック展に行ってきた

少し前のことですが、気になっていたジャクソン・ポロック展に行ってきました。場所は東京国立近代美術館。前に書いたように私は直接ジャクソン・ポロックを知っていたわけではなくストーン・ローゼズ経由で、本人の作品をまったく知らなかったのですが……ポスターに惹かれて。

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ポスターに使われた、様々な絵の具を散らしたような絵をずっと描き続けていたんだろうなと想像していたんですが、そういうわけではなかったんですね。はじめは人物や建物など物を描いていて、エル・グレコのようなうねりとエネルギーを感じました。そこから徐々にポスターに使われた絵(インディアンレッドの地の壁画)に近づいてゆき。これは目の前に立って見たらやっぱりすごいというか、何がどうと言えるわけではないのだけど、滅茶苦茶なようでそれでも何か納得してしまうような、線や点や色の一つ一つがこれしかないんだっていうもので、そしてすごくドキドキしました。

その後はそのスタイルをやめて黒一色、またはプラスもう一色のものなどの作品になっていてそれはそれで緊迫感のある面白い作品だったんですが、「インディアンレッドの地の壁画」などから溢れ出るエネルギーと比べると、なんとなくパワー不足。

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アトリエの再現。これ自体が作品のようなポップな空間でした。

所蔵作品展も見ることができたので見て行きましたが、岡本太郎の絵にとにかくびっくりしました。怖いようで、鮮やかでポップでぐっと惹きつけられる。今まであまりちゃんと作品を見たことがなかったのだけど、見たくなりました。それからビル・ヴィオラの映像インスタレーション《追憶の五重奏(The Quintet of Remembrance)》も面白かったなぁ。スローモーションよりさらにゆっくりな、止まっているのかと思うぐらいのスピードで動く画像なのだけど。一瞬油絵のようにも見えて。すごく不思議な作品でした。


>>> 生誕100年 ジャクソン・ポロック展(中京テレビ) ※音が出ます
>>> ジャクソン・ポロック×ストーン・ローゼズ!(愛知県美術館ブログ)
>>> 展覧会情報生誕100年 ジャクソン・ポロック展(東京国立近代美術館)
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by marinji | 2012-04-08 17:30 | 美術展・博物展のはなし  

空海と密教美術展

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5月に東寺に行ったんですが、まさかこんなに早く再会できるなんて。これは嬉しい!ということで行ってきました。

様々な展示品がありましたが、私のお目当ては仏像。でも、博物館の部屋の中で見るより、寺で見る方が雰囲気出て良いんだよなーなんて思っていたんですが・・・今回の展示は照明の使い方がうまくて、とっても楽しめました。

背後に炎を背負っていたり、手がいっぱいの千手観音などの場合には背後に影がシルエットとなって浮かび上がって。この影がものすごくかっこいいし、綺麗。ゾクッとしました。最後の山場となっている仏像曼荼羅については、全体は薄暗く、仏像だけがそれぞれにライトアップされて浮かび上がっていて。幻想的だし、SFっぽくもあって。部屋に入った瞬間からもううっとりしてしまいました。そして各仏像は360度ぐるりと見れるような展示。背中のラインが美しかったり、横からみたらけっこう厚みがあったり、立体の仏像を見ているはずなのに正面からだけだとある意味平面的にしか見ていなかったんだなぁと思いました。

東寺で見た時は仏像がみっしり並んでいてそれはそれでもちろん壮観だったんですが、今回の展示は大広間に8体ですっきり。これはこれで、隙間を自分の考えで埋められるというか、余白があるのもまたいいような気がします。


東京国立博物館 - 展示 日本考古・特別展(平成館) 「空海と密教美術」展
 
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by marinji | 2011-08-15 00:28 | 美術展・博物展のはなし  

【11/17-20】土曜日(1):北斎展

1点1点が小さい上に展示数が多くてしかも人が多かったので見るのはけっこう疲れました。でも、一度にこれだけまとめて見れるのは貴重かも。若い頃から老いてなお描き続ける時期まで、時系列に見ることが出来て面白かったです。"芸術品"的な作品だけじゃなくて、挿絵とか漫画なんかもあったのは面白かったなー。デザイン力というか、画面の構成がすごくうまい人だなぁと思いました。

富嶽三十六景、まとめて見て思ったのは、富士山はやっぱり雪がある時が美しいということ。雪が無い富士山が無かったので。写真が無かった時代にこの人の風景画はガイドブックの代わりのような面もあったんじゃないかと思うのですが、行ってみたい、と思わせる魅力があります。

それと、所蔵先が、海外の美術館が多くてびっくり!北斎って海外に広がってるのね…。美術史として知ってはいたけど、実感しました。

余談。武田24将をポストカードにして欲しかった。グッズに北斎長寿の秘訣から、焼き味噌→焼き味噌味おかき、柚子→柚子の砂糖漬けが販売されてたのは粋だと思う。
 
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by marinji | 2005-11-24 00:30 | 美術展・博物展のはなし  

唐招提寺展 国宝 鑑真和上像と盧舎那仏

a0036755_22384048.jpgいいもの見た!いいもの見ましたよー。仏教とかお寺とか好きな人は是非見てきて下さい。金堂平成大修理記念 『唐招提寺展 国宝 鑑真和上像と盧舎那仏』、東京国立博物館(上野)で1月12日(水)~3月6日(日)です。

実はそんなに期待していなかったんです。たぶんガラスケースの中に仏像をずらずらっと横並びに並べてるだけだろうなーなんて思っていて……ところが、入ってみると、【金堂再現】というコンセプトで、広間に寺のように仏像達が配置されてる。すばらしい!すばらしいよコレは!いや、もう、ありがとう東京国立博物館。しかも金堂に行ったとしても外側からしか眺められないらしく、その中に入って見ることができるのは贅沢な体験。お寺の装飾が無いのもシンプルに仏像たちのパワーを感じられていい。酔いそうなぐらい。後姿をじっくり見ることができるのもいい。どれも後姿が綺麗なのよ。背中のラインとか、全身のすっと流れるようなバランスの良さとかね。それぞれの真後ろに立って、しばらくうっとりと眺めてきました。

彼ら一人ずつの違いなんかを見比べつつ、徐々に気分を盛り上げながら奥のラスボス・盧舎那仏坐像へ。でかいなぁーなんて当たり前のことを思いつつ、彼(盧舎那仏)の背中も綺麗なラインで「いいねぇ」なんて思いつつ、頭のパンチパーマ(螺髪)がちょっと欠けてて「彼も苦労してるんだよ。ハゲがあった」なんて相方の言葉に笑いつつ、ふと彼(盧舎那仏)の背後から全体を見渡して。全員(仏像)の姿(みんな後ろ向き)を目にして、「あ、これはチームだ。」と発見かつ確信。ボスが、「よし行け!」と部下を放ったように見える。じゃぁ今度は、と正面から全体を眺めてみたら、おお、これはサッカーのフォーメーションじゃないか!FWの位置には四天王より持国天と増長天で、それぞれ武器のようなものを手にしているから攻撃的な選手(?)といえるし、増長天はちょっと目立ちたがり屋な感じで大久保っぽいような気もしてきて、持国天の渋い一撃必殺っぽい佇まいは久保や高原のようだ。作られたのが奈良時代であるせいか、足の動きはまだ大人しい。さて、中盤には冷静で頭の良さそうな雰囲気の梵天と帝釈天。彼らは鎧の上に袈裟を着ているので少しソフトに見えて、司令塔っぽい。キラーパスをがんがん出してくれそう。その後ろ、DFにはまた四天王から広目天と多聞天。彼らはしっかり者っぽいのでDFにはぴったり。多聞天が攻撃参加しそうな佇まいなのも良い(多聞天は毘沙門天でもあるし)。左サイドを駆け上がって欲しい。広目天の顔の横幅の広さと眉毛の太さもDFキャラっぽくてたまらない。盧舎那仏は当然GK。彼がゴールを守っているなら安心だ。「え?じゃぁあれが川口?それはちょっと…」と相方。私的にもそれはちょっと。ここはやっぱりカーンでしょ。貫禄もあるし。

……何の話をしてるんだか分からなくなってきましたが、唐招提寺展です。次の【金堂 -平成の大修理-】は博物学的な展示で、修理の内容やその歴史、瓦の陳列など。これは「へぇー」って感じ。

最後の【御影堂再現】は、これもまた素敵な空間。東山魁夷による障壁画(ふすま絵)と屏風絵、そして鑑真和上坐像。絵はどれも素敵だったけど特に日本が描かれた「濤声」と「山雲」がすごく良い。「濤声」は海の絵なのだけど、波が本当に動いているようで、波に飲み込まれそうになってしばらく動けなり、酔いそうになる。

同時開催の親と子のギャラリー「仏像のひみつ」も面白かったですよ。仏像のことが分かりやすく解説されてました。行きか帰りに、ちょっと歩いてみつばちのハニー焼きもどうぞー。
 
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by marinji | 2005-02-27 22:22 | 美術展・博物展のはなし  

東京都庭園美術館:幻のロシアの絵本1920-1930年代

a0036755_12282880.jpgフーライボさんのブログで読んで、見たい!と思っていたもの。
もうすぐ終わりなので、急いで行ってきました。(画像はチケット)

ロシア革命後、童話を題材とした絵本ではなく、もっと現実的に"今"の子供たちを描き、また子供たちに伝えたい事を描いたもの。時代の勢いが反映されているのか、今見ても斬新でポップなデザイン・色使いが目を引きます!

その意味とか意義とか抜きに、「あ、これ好き!」「これも可愛い!」「これはちょっとどうかなー」なんて思いながら見るのも楽しい。ロシア語の文字がまた、異国情緒あふれてていいんだなぁ。

時系列に並べられているのですが、見ていくと、革命後の新しい国・新しい未来に希望あふれて刺激的な絵本→多少生活が安定し始めたのか子供への教育を意識し始める絵本→ソヴィエトの政策を称える絵本→そして最後には規制されて消えて行く......という時代の大きな渦に巻き込まれて行く様を追体験できてしまいます。展覧会のタイトルでも分かるように、たった10年のことなんですね。ブリットポップみたいなものか。違うか。

東京都庭園美術館は初めて行ったのですが、この館の豪華ぶりにもびっくり。いいもの見た!殺人事件起こりそう!とドキドキしてまいりました。豪華といっても全然ゴテゴテしてなくて、さりげなくて、上品。隅々まで隙が無くて(暖炉のカバーの鉄格子に魚や貝があしらわれていたり)、でもそれで息苦しくなるような緊張感も無く。朝香宮邸として昭和8年 (1933年)に建てられた建物を、そのまま美術館として公開したものだそうです(*朝香宮殿下は久邇宮家第8王子、妃殿下は明治天皇第8皇女)。

この絵本展のメインではないのですが、初期の絵本として紹介されていたイワン・ビリービンの幻想的な絵本が素敵でした。ロシア民話を描いたもので、今回の絵本展では一時代前の絵本となってしまうのですが。絶対にミュシャ好きでしょ!と思うアール・ヌーヴォーな絵、図柄と、浮世絵からも影響を受けて北斎「富嶽三十六景」バリバリの波を描いちゃったりするところが好き。Amazonで検索かけたら出てきたよ。買っちゃおうかな。


★参考
フーライボさんのブログ「アダンノキ」より、ロシアの絵本展
東京都庭園美術館 公式サイト

幻想美術館:イワン・ビリービン
Amazonにてイワン・ビリービン検索

ロシア革命(文章)
第一次世界大戦とロシア革命(文章)
第1次世界大戦とロシア革命(キーワード)


BGM 「Not Gonna Get US」 T.A.T.u. (露語ver)
  
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by marinji | 2004-08-29 12:33 | 美術展・博物展のはなし