オルセー/チューリヒ/一品/北斎/ホドラー/芦雁図/金と銀/名画を切り/ミレー(府中)/デ・クーニング

2014年10月に見た美術展。

10月はそこそこ回ったかな。山種、根津がそれぞれ当たりで勉強になりました。


オルセー美術館展 印象派の誕生 ―描くことの自由― (2014/7/9-10/20、国立新美術館)

良くも悪くも大型美術館展。とにかく全部乗せな感じで。”オルセー美術館”展としては確かにそれが正しいのかも?とはいえ見たかった絵のいくつかをここで見ることができて、ありがたかったです。カイユボット「床に鉋をかける人々」(カイユボット展には無かったんだよね!)、カバネル「ヴィーナスの誕生」(よく印象派の説明で引き合いに出される絵!)、なんといってもマネ「笛を吹く少年」などなど。それから印象派の風景画を集めた部屋は面白かった。似たような景色が並ぶことで、画家による画風の違いがよく分かりました。モネの雪景色「かささぎ」も素敵だった。それと、この後ミレー展が二つあるんですけど、ここで「晩鐘」と、珍しい気がするヌード画が展示されてたのもよかったな。

日本で人気の印象派そしてパリのオルセーと来れば人が多かったですが、金曜夜の閉館間際を狙ったのでそこそこ見易かったです。マネに始まりマネで終わる構成だったので、カバネル「ヴィーナスの誕生」とモネ「草上の朝食」の横には関連するマネの大作をパネルででも展示してくれてたらなーと思いました(オランピア、草上の昼食。ともにオルセー所蔵)。もちろん本物が見たいけど、それは難しいだろうし。

>>> 国立新美術館



チューリヒ美術館展 ―印象派からシュルレアリスムまで (2014/9/25-12/15、国立新美術館)

同じく美術館展、そして印象派から始まるとなればオルセーと似たような感じかと思いましたが、こっちはこっちでなかなかに個性的。区切られた部屋ごとに「巨匠のコーナー」「時代のコーナー」が交互に展示され、メリハリがありました。目玉のモネ「睡蓮の池、夕暮れ」もはじめの方でさくっと展示を終え、しばらくうっとりした後は印象派以降をじっくりと辿ることができました。

スイス出身・関連の画家の作品が全体を締めていたように思います。セガンティーニ、ホドラー、ヴァロットン、クレー、ジャコメッティ。特にヴァロットンは先に回顧展があり、ホドラーは同時期に回顧展が行われていたのでちょうどよい復習と予習になりました。

>>> 国立新美術館



「私の選んだ一品2014」展 (2014/10/4-25、東京ミッドタウン・デザインハブ)

東京ミッドタウン・デザインハブ第48回企画展。グッドデザイン賞受賞作の中から71名の審査委員が注目したものをパネルで展示。パネルの並べ方自体がもうデザイン的で素敵だったりしたんですけども、71名分の一品を一つ一つ読んでいくのがなかなか楽しかったです。

>>> Tokyo Midtown Design Hub 東京ミッドタウン・デザインハブ



ボストン美術館浮世絵名品展 北斎 (2014/9/13-11/9、上野の森美術館)

混んでたなー!大雨の日に狙って行ったんですけども。一点ずつが小さいから、人がたまるたまる。とりあえずざーっと回って、全体を把握してからもう一度回って(2・3列目ぐらいから見て)、閉館まで残り30分で入口が閉まってからは前半部分がガラガラになった!わーい。ということで富嶽三十六景や諸国瀧廻りはかなりじっくり近くで見ることができましたよ。今回の謳い文句のとおり、確かに色が鮮やか!綺麗なレモンイエローとか鮮やかな黄緑とか、え?浮世絵でこんな色あったの?っていう驚きがありました。最後の方の作品は最後まで人が切れなかったのであまりじっくり見られず残念。娘の応為の絵があったのも嬉しかったです。太田でやった応為展は見逃してしまったので。

>>> 上野の森美術館



フェルディナント・ホドラー展 (2014/10/7-2015/1/12、国立西洋美術館)

スイス多いなーと思ったら、日本・スイス国交樹立150周年記念なんですね。チューリヒ美術館展で見て気になっていたところに回顧展があるなんて嬉しい。チューリヒでも見た人物中心の絵もよかったけど、風景画も素敵だった。風景画だけを集めた部屋でうっとり。実在の風景のはずなんだけど、架空の世界のようにも見える不思議な世界観。壁が真っ白だったのがよかったんじゃないかな。最初の、死を意識させる静かな絵もよかったな。音がしないわけじゃなくて、音がしていても静かというか。

>>> 国立西洋美術館



東京国立博物館、所蔵品展示・野外シネマ

西美からはしご。入口が大混雑していて何事かと思ったら、”博物館で野外シネマ”というイベントだった。年パス持ってるので楽々入れましたが。館内は空いててよかったです。屏風と襖絵の部屋の展示が、丸山応挙の「芦雁図襖」でした。和室で、この襖に囲まれたいなぁ。それから本館1階の階段の奥。ガンツで戦っていた所!あそこが企画展示で使われてまして。初めて入れたよ。びっくり。日中韓の陶磁名品展でした。野外シネマは「時をかける少女」アニメ版。不思議な空気でした。わくわくしたなー。

>>> 東京国立博物館



輝ける金と銀 ―琳派から加山又造まで― (2014/9/23-11/16、山種美術館)

キラキラした絵が多くて豪華なだけじゃなく、金銀の使い方・技法の説明とサンプルがあって、これが思いの外面白かった。特に、銀がねー。錆びて黒ずんでくるのね!今、その黒くなった作品を見て、元々こういうものだと思ってみてしまっていたんだけど、元々は淡く輝く銀色なんだね。まったく気付いてなかったよ。俵屋宗達・本阿弥光悦の短冊とかさ、あれ、本当は銀色だったんだね。暗い灰色じゃなくてね。

恒例の和菓子からは柿と紅葉のお菓子をいただきました。すっかり秋。お茶も展示に合わせて金箔緑茶で。

>>> 山種美術館



名画を切り、名器を継ぐ ‐美術にみる愛蔵のかたち (2014/9/20-11/3、根津美術館)

新創開館5周年記念特別展。タイトルのとおり、元の状態から改変されている作品にスポットを当てたもので、絵を掛軸にするために切り抜いてしまってたりとか!いろいろぎょっとしました。陶磁器は、割れてしまったのを修復してその継ぎ目も味として新たに楽しむというその工夫ぶりが面白かったです。割ってみたら思いの外割れてしまって落ち込んだっていうエピソードは笑ってしまったけど。侘び寂びとか数寄とか粋とかって大変だ。

所蔵品のテーマ展示には源氏絵・伊勢絵があり、綺麗に揃った屏風絵などを見ながら「そうか、これを一場面ごとに切り抜いちゃうのか…」と企画展の内容を思い返しました。これはよい仕掛け!庭園は春~夏のわさーっとしてた状態に比べてどこかすっきりしていて、やっぱりもう秋なんだなとしみじみ。

>>> 根津美術館



生誕200年 ミレー展 ‐愛しきものたちへのまなざし(2014/9/10-10/23、府中市美術館)

ミレーというと描かれる人物の顔の部分が暗くて表情が分からないという印象だったので、はっきりと描かれた肖像画からスタートして驚いた。最初の奥さんと、その弟、父が妙に似ていて、肖像画を見ているだけで親子だなーと伝わってきて面白い。後半に優しい色合いの風景画などもあり、ミレーの全部、みたいな、全体像を探るような展示でした。私はミレーのあの暗い感じが苦手だったので、それだけじゃないところが分かって面白かったです。トマ=アンリ美術館所蔵作品中心。ミレーはこの他に三菱一号館でも回顧展あり。そちらはど真ん中なミレーですかね。

>>> 府中市美術館



ウィレム・デ・クーニング展(2014/10/8-2015/1/12、ブリヂストン美術館)

1960年代の女性像が中心。初めて見たんですが、抽象と具象の途中みたいな感じが、つい、どっち?これは何?と考えてしまって私には難しかった。抽象まで行っちゃえば平気なんだけど。色は華やかで綺麗!でも肌色、肉の色のピンクなので、綺麗なんだけど妙に生々しかったりも。

コレクション展示は今回抽象画多め?同時代に同じアメリカで活躍したジャクソン・ポロックもあり。ピエール・スーラージュ、ザオ・ウーキーと堂本尚郎の部屋、よかったな!椅子に座ったら、眠っちゃったけど。。。(行った日は眠かった)

>>> ブリヂストン美術館
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by marinji | 2014-12-31 12:05 | 美術展・博物展のはなし  

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