だまし絵/宇宙博/ヴァロットン/ロンドンいろいろ

2014年9月に見た美術展等。

久しぶりの更新です。ロンドンからはだいぶ前に帰って来ていました。はい。で、9月はロンドンに行った月でして、日本ではあまり見ることができなかったので、ロンドンで行くことができた美術館・博物館の感想も書いてみます。まずは日本で見たものから。


だまし絵Ⅱ 進化するだまし絵 (2014/8/9-10/5、Bunkamuraザ・ミュージアム)

Bunkamura25周年特別企画とのこと。ポスター、チラシがアルチンボルトだったので古典的なだまし絵が中心かと思っていたのですが、現代アートの方が多かったですね。どちらもそれぞれ面白かったです。エッシャー、マグリット、ダリあたりは、「言われてみればこれもだまし絵か」と少し新鮮な思いで見ました。

パトリック・ヒューズ「広重とヒューズ」は、屏風を立てた時のような凹凸と、そこに描かれた舞台の内容の凹凸(いや、奥行きか)が逆転していて、どうしても脳が騙される。距離と角度を取って、「よしここからなら物体の凹凸のままに見える」という状態から少しずつ近づいてみるのだけど、ふっとその凹凸が描かれている内容の方に入れ替わって、でも物体の凹凸も確かにあるわけだから、ぐにゃーっと視界が揺れる。何度やっても駄目だったなー。

後は、a-ha「テイク・オン・ミー」のPV。実写とアニメの混ざり合い。これは見たことがあったけど、改めて面白かった。そしてこれの音が!会場で流しているのだけど他の作品の邪魔にならないようにということである位置に立つとそこでだけ聞こえるっていうシステムで。ちょっと外れると、音漏れ?っていう音量でしか聞こえない。すぐそばなのに。これもまた知ってたけど、それと気付かずに体験すると驚きでした。これかな。絵じゃないけど、これもだまし作品の一つのよう。

>>> Bunkamuraザ・ミュージアム



宇宙博2014 (2014/7/19-9/23、幕張メッセ国際展示場)

混んでた!いやー、混んでた!終了30分前で入口が閉まるとだいたい空いてくるもんですが、これはずっと混んでたなー。いやもう、正直その印象が強いんですが、内容は充実していて面白かったです。だからこそ空いてる状態で見たかった。夏休み向けの展示はしょうがないか。NASA、JAXAそれぞれの展示スペースがあり、それぞれにたっぶり様々な宇宙関係の機材等々の実物展示があって盛りだくさんでした。

>>> 宇宙博2014:朝日新聞デジタル



ヴァロットン ―冷たい炎の画家 (2014/6/14-9/23、三菱一号館美術館)

開催期間は長かったのに、行くのは遅くなってしまいました。知らない画家だったから、気になるような、見逃してもいいような感じで。でも良かったなー。ねちっとした感じ。スイスだからカラッとしそうなものなのに(勝手なイメージ)、妙に湿度が高い印象。横たわって背中を向けて顔だけ振り向く裸婦が、じわじわエロい(赤い絨毯に横たわる裸婦)。なんだろう、これは。見てはいけないものを見ているような感覚。デザイン、イラスト的な塗り方と構図。色が良くて、パキッとした綺麗な明るい色も明るくなりきらない、でも黒も暗くなりきらない感じ、好きだな。

>>> 三菱一号館美術館



ここからロンドン。

大英博物館 (British Museum):
やっぱりすごい、でかい。とにかくよくこんなに集められるね!と大英帝国の強さを感じざるを得ない。教科書みたいというか、実際教科書に載ってる物もいっぱいあるんだろうな。アッシリアのあたりが好きです。展示も開放的で。ナイト・ミュージアムの新作の舞台が大英博物館だそうで、これはなかなか楽しみです。

自然史博物館 (Natural History Museum):
これまたでかい。でかすぎる。とても回りきれない。しかも英語が読めない(すいませんね)。なのでざーっと流し見!しょっぱなの恐竜ゾーンと、建物自体が特によかったです。中のレストランでお昼を食べました。

ヴィクトリア&アルバート博物館 (Victoria and Albert Museum):
大好き!大好きなんだけど、これまたでかい。今回は二度目なんですが、頑張って地図を片手に全部屋踏破してみました(閉室中だった数部屋を除く)。疲れた。疲れたけど、これで自分的にどこを見ればいいのか分かったので、満足です。また行く機会があるかどうか分からないけど。ラファエロのカルトンの部屋と、Cast Courts という部屋(様々な彫刻の複製群(特にトラヤヌスの記念柱!)がある)が特に好き。中庭でお茶しました。あ、三菱一号館で見た唯美主義の絵に再会できました。

イギリス空軍博物館 (Royal Air Force Museum):
これまたでかかったですが…(でかいしか言ってないな)。実物の展示がどっさりあって、飛行機の歴史を辿っていくような部分はうっひょー!って感じだったんですけども、徐々にこう、近現代の戦争ゾーンに入って来ますとですね、無責任にかっこいいとだけ言っているわけにもいかないムードが漂い出すわけでして。こう、お腹のあたりが、ずしーっと重いような気分になって博物館を後にしました。

ナショナル・ギャラリー (National Gallery):
ここの併設のカフェで朝食を食べてみたくて、今回それが叶いました!ふふふ。朝食を食べてから、いざ展示へ。二度目なんですけど、改めて、大作・名作がごろごろしてて満漢全席。腹いっぱいです。それにしても、大英もなんだけど、イギリスって美術史的には後発国で自国の作品っていうのは少ないんだけど、よくこんなに他国から集められるよね。どんだけお金持ってたの(と今更思う)。そのおかげでこうやってまとめて一気に見ることができるのはありがたいことです。自国作品が少ないからか各国の作品がバランスよく揃ってる気もするし。そういえばナショナル・ギャラリー展って聞いたことない気がするけど、貸し出しはしない方針なのかな?

テート・ブリテン (Tate):
私は「テート・ギャラリー」という呼び名の方がまだ馴染みがあるんですが、今は「テート・ブリテン」と「テート・モダン」なんですね。モダンの方までは行けませんでしたが、ブリテンは行きました!行きたかったんだ、ずっと。オフィーリアがあるから。それにラファエロ前派展で見たロセッティの作品も、ラファエロ前派展にはあまり無かったバン・ジョーンズ、ウォーターハウスも。イギリス絵画の歴史を辿ることができる美術館なんですが、ラファエロ前派の間だけでウハウハでした。ターナーもいっぱい。ウイリアム・ブレイクの作品もあって、満足。

もうちょっと小粒の美術館、博物館も行ってみたかったんですが、時間切れ。そしてずっと建物の中にいるのがもったいなくも感じてしまって。町歩きとか、公園散策とかも楽しかった。
  
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by marinji | 2014-12-31 11:51 | 美術展・博物展のはなし  

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