栄西と建仁寺(&本館)/日本絵画の魅惑/燕子花図と藤花図

2014年4月に観た美術展。(後で写真追加します)

にわか美術好きなので、有名な作品でも見たことのないものがまだまだたくさんあります。風神雷神図屏風もそのひとつでした。俵屋宗達のは京都に行くしかないなと思っていたところ、東京で見ることができ、トーハクには感謝です!同時期にトーハク所蔵の尾形光琳のも展示してくれたし。そんな4月。


開山・栄西禅師800年遠忌 特別展 栄西と建仁寺 (2014/3/25-5/18、東京国立博物館・平成館)

まず茶会(四頭茶会)の再現に圧倒され。次に坊さんの座像がずらっと並んだ空間にくらくらしました。寺好きにはたまらんです。座像は正面に立つと目が合わなくて、下を向いているので、しゃがんで見上げるとちょうどいい。膝、肩、頭のラインが綺麗に▲になって、思わずため息。本来は畳に正座して見上げるものなのかな?見上げることを意識した造形だと思いました。

美術的には後半から。江戸絵画祭りと言うか海北友松祭りというか。茶会の再現では綴プロジェクトによるレプリカだった襖絵もこちらには本物が。海北友松の作品をちゃんと見たのは初めてですが、うまいですね。いや、うまいですねってお前何様だよって言い方ですけど。服・布のラインが現代的というか、デザイン的というか、つるっとするっと線を引いてる感じで。江戸絵画で、ああいう布の表現は見たことが無かったので新鮮でした。雲龍図(左四幅)が青嵐っぽくて好き!(百鬼夜行抄の)

長谷川等伯、若冲、蕭白、蘆雪、白隠もあって、お腹いっぱい。その最後の最後に宗達の「風神雷神図屏風」があって、「あら、そういえばこれを見に来たんだったわ」という言葉がそこかしこから。そんな感じなので、閉館間近にやっと人だかりができてました。で、途中、混んでた若冲のあたりはガラガラに。

見に行った時にちょうど百鬼夜行抄を読み返してたっていうのもあるんですけど、宗達のは、「こういう生き物が見えてたのかな(神ですが)」っていう印象を受けました。いる感じがする。それがなんでそういう感じがするのかは説明できないんだけど。雷神の動きが上から下(↓)なのがいいです。目も下を見てる。で、雷神も、少し前の方向を見ていて、この襖絵の中では直接二人(二神)は目が合わない。実際にはもっと空間の広がりがあることが感じられて、そこも好きです。

さて、栄西展の後は本館へ。トーハク所蔵の尾形光琳による「風神雷神図屏風」が展示されていたのです。

尾形光琳のは、”いる”っていうより、こういうフォーマットのものを描きましたっていう印象。雷神の動きも左から右(→)で、二神の動きを並べると「→ ←」。宗達のが「↓ ←」だったのに比べると、ちょっと動きが単調かなー。目も、雷神が下じゃなくて右を見ていて、風神も左を見ていて、この屏風絵の中で目が合っているので、すごく距離が近い感じ。これはどっちが優れてるっていうより好みの問題なのかなと思いますが、私は宗達の方が好き。

それからこの時は本館15~19室リニューアルオープンとうことで、上村松園「焔」を見ることができまして!これはすごい絵ですねー。ぞくぞく。顔の表情はもちろん、着物の柄が印象的でした。

>>> 東京国立博物館


日本絵画の魅惑 (2014/4/5-6/8、出光美術館)

出光美術館所蔵品から、よりすぐりの名品を展示するという企画展。何度も行ったことがある人には物珍しさは無かったかもしれないですが、私にはどれもこれも初めてで、名品続きの展示に興奮してたら若干疲れました。全部メインディッシュ、みたいな印象。

ここでは酒井抱一の「風神雷神図屏風」が展示されていました。雷神の後ろの輪(太鼓)が全部画面内に収まっているので、宗達ではなく光琳版。たらしこみによる雲の表現はイマイチ。でも風神雷神がより生き生きとキャラクター化されていて、面白い。だいぶおちゃめな感じ。後、金箔と絵の具の色が鮮やか。これは何の違いなんだろう?元々なのか、保存状態なのか、展示の照明なのか・・・色々考えられるけど、私には分からず。光琳のがダントツで暗かったな。

他には洛中洛外図の江戸版?「江戸名所図屏風」に「南蛮屏風」「世界地図・万国人物図屏風」が面白かった。仏画もよかったなー。

>>> 出光美術館


琳派の風神雷神図はあと一つ、6月に鈴木其一版も見ました。


燕子花図と藤花図 (2014/4/19-5/18、根津美術館)

毎年4・5月のお楽しみといえば、燕子花図。そして藤花図!これも見たかった作品の一つです。見れたわー。根津美術館のおかげで見れたわー。

尾形光琳と丸山応挙の金屏風の競演です。二作品横に並べての贅沢な展示。さらに鈴木其一の「夏秋渓流図屏風」も。豪華!贅沢!伊年印の四季草花図屏風もキラキラだし。蘆雪の、応挙の流れを汲む犬図もあったし。酒器の展示も酒飲みには興味深かったし。庭園にはカキツバタと藤が咲いて。最高。

藤花図、よかった。花の淡い色、白・薄紫が金に浮かび上がって。これは写真だと分からないですね。キラキラと光る金屏風の上に藤の花がふわっと浮いてるという。3Dっぽいというか。また、背景の金が綺麗なんです。やっぱり丸山応挙が好き。

燕子花図は一年前に初めて見た時ほどのインパクトは感じなかったけど、じわっとずしっと来るといいますか。特に藤花図と並べると、荒々しくも見えました。

>>> 根津美術館
  
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by marinji | 2014-06-29 16:33 | 美術展・博物展のはなし  

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